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図案

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併し何たる幸ひなことか、芭蕉布ばかりは。
「手結」の法で作りつゞけてゐます。
今の沖縄の織物で芭蕉布が本格的な織物で
ある所以がこゝにあるのです。
「手結」こそは絣を最も美しい絣にさせる
一番必然な道なのだと云うことが分ります。
「手結」にはいつも自然の理法が味方して
ゐるのです。

芭蕉布物語 (著/柳宋悦) 章「絣柄 かすりがら」より

1.アキファティ柄

飽き果てるくらいつくった柄という意味で、誰がそう呼び始めたのかは分かっていません。

アキファティ柄 イメージ

2.クヮーサーハナアーシ

ハナアーシとは端を合わせるという意味もありますが、喜如嘉では花合 (花柄) と解釈しています。クヮーサーとは加えるという意味。

クヮーサーハナアーシ イメージ

3.クヮーサー番匠 (クヮーサーバンジョー)

番匠 (バンジョー) は大工の曲尺 (カネジャク) のことで、喜如嘉の芭蕉布でよく用いられる柄です。クヮーサーとは地を加えるという意味。

クヮーサー番匠 (クヮーサーバンジョー) イメージ

4.ケーキ柄

番匠絣から変化させた戦後の模様の一つでアイスケーキ (棒のついたアイスキャンディー) に似ているのがいつの間にかケーキ柄と呼ばれています。

ケーキ柄 イメージ

5.風車 (カジマヤー)

沖縄では97才の長寿の祝をカジマヤーと呼びます。アダンの葉で作る風車 (カザグルマ) を絣にした模様でおめでたい模様の一つです。

風車 (カジマヤー) イメージ

6.スティチンファー柄

スティチとは蘇鉄 (そてつ)、ファーは葉のことです。

スティチンファー柄 イメージ

7.トゥイグヮー

小鳥柄のことです。いろんな種類の小鳥柄の模様があります。写真は平良敏子が考案したオリジナルのツバメ柄です。

トゥイグヮー イメージ

8.波型 (ナミガター)

文字通り波の形を描いた絣柄で、古くからあります。独立して使うのではなく、組み合わせることが多い柄です。

波型 (ナミガター) イメージ

9.ジンコービーマー

ジンコーとは銀行のことといわれています。中にさまざまな絣を入れたり、経絣を一綛 (カセ) 外して縞と組み合わせたりします。ビーマーは緯糸を右に左にと一本越しにずらして織っていく絣のこと。

ジンコービーマー イメージ

10.さいの目

サイコロのように四角い形の絣という事から由来がきています。

さいの目 イメージ

11.トーニーハナアーシ

トーニーは家畜のえさ入れの事で、喜如嘉ではよく使う絣単位です。綛を2つ使うので絣結びは難しい方に入ります。

トーニーハナアーシ イメージ

12.銭玉 (ジンダマー)

喜如嘉の銭玉は丸くありません。口では言わなくてもお金が身に付くようにと意味がこもっています。

銭玉 (ジンダマー) イメージ

13.ヒキサギーアヤナーカ

どんな絣結びの糸でも、ずらして織るものはすべてヒキサギー (引下) と呼ばれます。縞が加わるとヒキサギーアヤナーカ (綾中) となります。

ヒキサギーアヤナーカ イメージ

14.三段組 (ミダングミー)

どんな絣結びの糸でも、ずらして織るものはすべてヒキサギー (引下) と呼ばれます。三段組は、ヒキサギー柄が変化したもので、独立して名前が付いています。

三段組 (ミダングミー) イメージ

15.ジンダマバンジョー

番匠は大工の曲尺 (カネジャク) のことで、そのバンジョーに銭玉絣を加えてあり、絣結びに時間がかかり、織るのも難しい柄です。

ジンダマバンジョー イメージ

16.ゴーマーイー

「喜如嘉の芭蕉布」の定番柄の一つ。絣結び、織ともに熟練の技を要する。

ゴーマーイー イメージ

17.ジンダマーハナユイ

同一単位の絣を使って表現できる銭玉と花結の組合せは、喜如嘉の定番。

ジンダマーハナユイ イメージ